
AIを使えば、専門的なコードを書けなくてもホームページを作れる時代になりました。しかし、実際に試してみると「形にはなったけれど、誰に何を伝えるサイトなのか分からない」「それらしいけれど、問い合わせにつながる気がしない」と感じることがあります。
AIはHTMLやCSSを作ることは得意ですが、何も準備せずに「ホームページを作って」と依頼するだけでは、事業の魅力や顧客の悩みまで自動的に整理してくれるわけではありません。
今回紹介する「AIで作るホームページの教科書」は、単にAIでページを出力する方法ではなく、サイトの設計、制作、WordPress化、公開後の運用までをまとめて学べる教材です。
実際に内容と付属スキルを確認したうえで感じた結論は、完成品をそのまま使いたい人向けというより、戦略的な土台を短時間で作り、そこから自分でブラッシュアップしたい人に向いている教材です。
この教材の大きな特徴は「作る前の設計」にある
この教材で特に価値を感じたのは、見た目を作り始める前に「誰の、どのような悩みを解決するサイトなのか」を整理する工程が用意されていることです。
一般的なAIホームページ作成ツールでは、業種や雰囲気、配色などを指定すると、すぐにデザインが生成されます。便利ではありますが、サービスの強み、競合との違い、訪問者に取ってほしい行動が整理されていないと、見た目だけ整ったサイトになりがちです。
本教材では、顧客、課題、提供価値、信頼を得るために必要な情報などを確認しながら設計書を組み立て、その内容をもとにページ構成へ進みます。制作に入る前に方向性を確認できるため、「作ってから全部やり直す」という手戻りを抑えやすい設計です。
特に、自社サイトを作りたい個人事業主だけでなく、Web制作を受託している人にとっても、ヒアリングや情報整理の型として活用できます。AIに任せる部分と、人が判断する部分を分けて考えられる点が、この教材の強みだと感じました。
CodexやClaude Codeに入れて使えるスキルが付いてくる
教材には、CodexまたはClaude Codeに導入して使用できるホームページ作成スキルが付属しています。文章を読みながら一からプロンプトを組み立てるだけでなく、用意された手順をAIに読み込ませ、質問に回答しながら制作を進められる仕組みです。
このスキルでは、おおむね次のような流れをまとめて進められます。
- 事業内容や顧客についてのヒアリング
- サイト戦略とページ構成の整理
- デザインの方向性の決定
- トップページと下層ページの作成
- スマートフォン表示の調整
- 表示崩れや不足ページの確認
- WordPressテーマへの移行
プロンプトをその都度探したり、工程ごとにAIへ前提を説明し直したりする手間を減らせるのは大きな利点です。特に「AIに何をお願いすればよいか分からない」という段階の人にとって、制作の道筋が最初から用意されていることは安心材料になります。
一方で、スキルを入れれば何も考えずに完成するわけではありません。AIからの質問に対して、事業内容や顧客像をできるだけ具体的に回答する必要があります。回答が曖昧なら、生成される内容も曖昧になります。
特典と継続アップデートはかなり充実している
教材本編に加えて、制作を助ける特典が豊富に用意されています。確認時点では、業種別のサンプルサイト、ファーストビューの参考集、サイト設計書を作るためのGPTs、記事作成を支援するスターターキット、セクション演出やヘッダー・フッターの参考素材などが案内されていました。
特典の良いところは、見るだけの資料ではなく、AIに参考として渡したり、制作中の判断材料にしたりできることです。たとえば、ファーストビューの方向性が決まらないときに、参考例を選び「この雰囲気を軸に、自社向けに変更したい」と指示できます。
また、公開後も内容が更新されています。販売ページの更新履歴では、スキルの改良、デザインカタログの追加、WordPress関連キット、対応エリア地図、スプラッシュスクリーンなど、複数回の追加が確認できました。
AIツールは仕様変更が早く、半年も経つと古い操作方法が通用しなくなることがあります。そのため、買い切り型の教材でありながら継続的に手が加えられている点は、購入を判断するうえで大きなメリットです。ただし、将来の更新内容や継続期間が保証されているわけではないため、購入時点の内容で十分な価値があるかを基準に判断するのが安全です。
WordPress化と公開後の運用まで学べる
AIで作ったホームページを、どのように公開し、更新できる状態にするのかまで解説されている点も特徴です。
AI制作の教材には、HTMLを生成したところで説明が終わるものもあります。しかし、実際のサイト運営では、サーバーやドメインの準備、問い合わせフォーム、スマートフォン対応、セキュリティ、更新方法なども考えなければなりません。
本教材では、手軽に公開する方法に加えて、長期的に育てる場合のWordPress化まで扱っています。さらに、記事を追加してサイトを育てる考え方や、AI検索を意識した情報設計にも触れられています。
「一度作って終わり」ではなく、公開後に実績やサービス情報、コラムを追加したい人にとって、WordPressまで一続きで学べるのは便利です。
ただし、実際のWordPress環境はサーバー会社、既存テーマ、プラグイン構成などによって異なります。既存サイトへ導入する場合や、重要な事業サイトを移行する場合は、必ずバックアップを取り、テスト環境で確認してから本番へ反映する必要があります。
正直に感じたデメリットと注意点
良い点が多い一方で、生成されたサイトをそのまま納品・公開できるとは限りません。私が特に気になったのは、デザインと対応できる業態の幅です。
まず、デザイン面は一定の水準まで短時間で整えられるものの、細部まで洗練されたオリジナルデザインを自動的に作れるわけではありません。文字の大きさ、余白、写真の見せ方、情報の強弱などに、AI特有の均一さを感じることがあります。
参考デザインを用意し、生成後に配置やフォント、余白、配色を調整する前提で使う方がよいでしょう。ブランドイメージを細かく表現したい場合は、Figmaなどでデザインを整理してから実装した方が完成度を上げやすくなります。
また、すべての業態やサイト形式を一つのスキルで完全にカバーできるわけではありません。予約、決済、会員機能、複雑な検索、大規模な商品管理などが必要なサイトは、通常の企業サイトとは設計も実装も異なります。ECサイト、医療・法律など慎重な表現が必要な分野、多言語サイト、大規模メディアなども、専門的な確認が必要です。
この教材は、完成品を買う感覚ではなく、高品質な土台と制作工程を手に入れ、自分で改善を重ねるための教材として捉えるのがおすすめです。
向いている人と、あまり向いていない人
この教材が向いているのは、次のような人です。
- 自社や自分のサービスサイトを、できるところまで自分で作りたい
- AIでホームページを作ったが、構成や訴求に自信がない
- Web制作の受託を始めたい、または制作工程を効率化したい
- CodexやClaude Codeを実際の制作に活用したい
- HTML生成だけでなく、WordPress化まで学びたい
- サンプルを使いながら自分で調整できる
- 一度作って終わらず、記事や実績を追加して育てたい
反対に、パソコン操作をせず完全にお任せしたい人、生成されたデザインを修正せずそのまま使いたい人、複雑なWebサービスやECサイトを一度の操作で完成させたい人には向きません。
購入前には、教材費だけでなく、ChatGPTなどのAI利用料、画像生成で使用するAPI、サーバー、ドメインなどの費用も確認しておきましょう。また、教材を読む時間だけでなく、実際に質問へ回答し、出力を確認して修正する時間も必要です。
AIに丸投げするのではなく、制作の土台として使いたい教材
「AIで作るホームページの教科書」の魅力は、ホームページを速く出力できることだけではありません。顧客やサービスを整理し、戦略を設計し、公開後に育てるところまでを一つの流れとして学べることにあります。
CodexやClaude Codeで使えるスキル、豊富な特典、継続的なアップデート、WordPress化まで含まれる点を考えると、AIを実務レベルでホームページ制作に活用したい人には検討価値があります。
一方で、デザインの細部や特殊な機能まで自動的に完成するわけではありません。生成結果を確認し、自分の事業やクライアントに合わせて修正する姿勢は必要です。
「全部やってくれる魔法の道具」としてではなく、戦略的なサイトを作るための設計図と制作アシスタントとして使う。そう考えられる人ほど、この教材を活用しやすいと思います。
教材の最新内容・価格・特典は、販売ページで確認してください。
AIで作成したサイトの調整やWordPress化に不安がある場合は、Coccole StudioのWebサイト制作サービスもご覧ください。自分で作ったサイトをプロの視点で整えてほしい、公開できる状態まで仕上げたいというご相談は、お問い合わせページから受け付けています。